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2013年3月22日 (金)

Bellmare VICTORY  Vol.58                              ~ MF No.23 梶川諒太選手~

体格を補い、体格を生かす武器がある

“あんなにちっちゃくてもできるんや”
見ている子どもたちに、そう思ってもらいたい。
自分の弱点に卑屈になることなく、考えて、努力して克服してほしい。
上背がないからこそ、それをカバーするアイデアやテクニックを
身に付けた。小さいことを武器に走りまわる梶川諒太選手、
チームの目標達成にむけて活躍を誓った。

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兄の背中を追いかけて始めたサッカー

--サッカーを始めたきっかけは?
 兄です。5歳年上なんですけれど、サッカーをしているお兄ちゃんに憧れて、4歳から始めました。ずっとくっついてまわって、兄が友達とサッカーの練習しているところに混ぜてもらったりしていました。
--5歳ちがいの弟がくっついてくるって・・・。
 はい。ちっちゃいのが付きまとって鬱陶(うっとう)しかったと思うんですよ。それでも相手をしてくれた。お兄ちゃん子だったんです。
 高校からプロになるまでの7年間は、兄とふたりで暮らしていました。もう親代わりですね。感謝しています。
--お兄さんは今、何を?
 兵庫県で中学校の教師をしています。離れているので、試合はテレビで見てくれていますが、今、頑張っている自分の姿を一番に見てほしいのは兄なんです。

小さい頃からずっと考えていたこと

--身長164cm、サッカー選手としては低い方ですね。
 サッカーを始めたときからずっとちっちゃくて、真ん中ぐらいってこともなくて(笑)、マッチアップする相手はいつも自分より大きい。『どうすれば大きい選手に勝てるか』ということばかり考えていました。ボールを持ったときの判断の速さや足元の技術は、この身長だからこそ、身に付けなければいけなかったこと。ぐずぐずしていると大きい人につぶされてしまうから。
--その体格が功を奏したと。
 もっと大きかったら良かったな、とは思うけれど、逆に体格に恵まれていたら考えたり工夫することを怠って、今の自分はなかったと思う。上背がないことをプラスにできている部分が多いので、悲観することは全然ないです。
 試合に出ている自分を見て、子どもたちが「身長が低くてもあきらめずに努力すればJリーガーになれるんだ」と思ってくれることが、僕の一番の望みなんです。

J1のピッチに立って

-鳥栖戦では、自身のJ1初ゴールを上げました。
 ヴェルディでは、ボランチのポジションだったし、FWをやっていた学生時代もああいう形でニアに飛び込んで点を取るということはなかったので、自分でも驚いたんです。あのときキリノが自分が一番欲しいと思っていたボールを出してくれたので、合わせるだけでよかった。あれは、キリノの得点ですね。
 シュートにつながるラストパスや、シュートで終わるプレーができるゴールに近いシャドーの位置は、やりがいのある魅力的なポジション。あとはその重要なポジションで自分自身がどれだけできるかです。
--超攻撃的な『湘南スタイル』には慣れましたか。
 高校、大学時代は練習でかなり走らされていました。そのときはしんどかったけれど、全員が攻撃、全員が守備をする湘南ではそれが活きているので、やってきてよかったです。ブラジル人FWのキリノも危ない場面では必ずゴール前で身体を張ります。あんなに守備をするブラジル人は見たことがありません。いかに監督の求めることをチーム全員が理解し実行しているか。チーム力も監督の力もすごいと思うんです。
--梶川選手はどんなプレーをみせてくれますか? 
 湘南にはレギュラーを約束された選手はいません。まずは練習からしっかり手を抜かずにやって、試合に出続けること。試合に出たら90分間、攻守にわたって走り続け、積極的に仕掛けてゴールに絡むプレーをしていきます。チームが苦しいと思ったときにボールを預けて落ち着くと思ってもらえるような信頼される選手に成長していきたいと思っています。

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Profile    梶川 諒太(かじかわ りょうた)
1989年4月17日生まれ(23歳) 兵庫県高砂市出身
関西学院高から関西学院大に進み、4年時も東京ヴェルディの特別指定選手としてJリーグデビュー。2012年東京ヴェルディ入り、今季湘南ベルマーレに完全移籍加入。
J2通算38試合出場3得点。 164cm/58kg

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2013年3月 5日 (火)

Bellmare VICTORY  Vol.57                              ~ DF No.30 島村毅選手~

“この一年を人生最良の年に”  その思いを積み重ねていく。

3年ぶりにJ1のステージに挑む湘南ベルマーレ。
1月下旬から11日間にわたるタイ・バンコクでのキャンプを終え
現在は馬入グラウンドで3月2日のシーズン開幕に向けて
トレーニングの日々を送っている。
入団6年目、2010年にJ1での戦いを経験している島村毅選手に
今季あらためてJ1に懸ける意気込みを聞いた。

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タイキャンプの成果
--キャンプの目的について、監督からはどんな話がありましたか。
 監督には「お互いをよく知るためにコミュニケーションを深め、選手同士の信頼関係を築くよう努力してほしい」と言われていました。昨年のメンバーがベースになっていますが、13人の新加入選手選手を迎えて、いかにチームがひとつにまとまるかが、ベルマーレのチームサッカーをするうえで重要なカギだからです。
--トレーニングの内容を教えてください。
 タイプレミアリーグのチームなどを相手に練習試合を8試合行いました。例年になく実践中心でしたね。体力的なパワーアップもそうですが、開幕前に試合をたくさんこなすことで、できることとできないことを明確にすること、チームメイト、とくに新加入選手とコミュニケーションをとりながらお互いのプレーをよく知ることなどを意識して取り組みました。
--新入団の選手との連携はどうでしたか。
 やっぱり最初はパス一つにしても、息が合わないプレーが多々ありました。それでも監督からは「まずトライしろ。トライ&エラーだ」とずっと言われていたので、みんなその言葉通りチャレンジやトライして、ダメだったら改善する、を繰り返していました。実際にたくさん試合をこなしていく中で、お互いにプレーの特長がわかりはじめ、チームとしての狙いが掴めてきたと思います。
--海外のチームとの対戦もいい経験でしたね。
 そうですね。気候やグラウンドコンディションなどの日本と違う環境、アウェイの雰囲気など厳しい部分も多かったけれど、そのなかで工夫したり、我慢して戦う精神的な強さも身につけることができたと思います。またスタイルも特長もまったくわからないチームとの対戦は、ゲームをしながら自分たちで戦い方を考えなければなりません。それは今までJ2にいた僕たちが、初めてJ1のチームと当たるときのトレーニングという意味でも有意義なことでした。
--監督からはACL(アジア・チャンピオンズ リーグ)を目指すという話もありました。
 はい。そのためにも海外のチームとの試合は、貴重な経験になったと思います。
J1で戦うのに目指すところが『残留』では、自分たちも応援してくれる人も面白くないでしょう。結果はどうなるかわからないけれど、目指すのはACL出場です。
今季はJ1のステージで
--島村選手自身はどんな意気込みでJ1に挑みますか。
 昨年はみんなでカバーしあって、チームプレーに助けられていた部分もありました。でも今季はJ1のフォワードに1対1で勝ちたい。個の力で相手からボールを奪いきれるような力をつけて、僕のところで相手の攻撃を止めるプレーができるようになりたいと思っています。
--2010年にJ1を経験している選手も少なくなりました。
 あのときは、フォワードからコンバートされてまだ半年くらいで、ディフェンス経験も浅くボロボロにやられてしまった。あれから徳島への期限付き移籍を経て経験を積み、その状況によって最良のポジショニングをとったり、まわりの選手にコーチングするなどほかの選手との連携も考えたプレーもできるようになりました。自分自身でも成長できたと思います。あのときとは違う自分の姿をJ1のピッチで見せたいですね。
--チーム内のポジション争いも激しくなりますね。
 昨年と同様、ポジションを約束された選手は誰もいません。一日一日がサバイバルで、その競争に勝ち抜いて次の試合のポジションを獲得する。その連続です。
--その中で島村選手の強みといったら何でしょう。
 年間通して良い悪いの波が少ないことだと思います。昨年も大きなケガもなく、いつ呼ばれてもピッチに立てるコンディションができていました。メンタル面でもひとつの結果に一喜一憂することなく、いつでも平常心で試合に臨むことができるのが僕の強みです。
 それから、これはみんな気づいていないと思うけれど、けっこう脚が速いんです。ポジション的に目立たないかもしれませんが、裏を取られたときの対応などスピードでカバーできるところをアピールしていきたいです。
 自分らしさというと、高さを生かしたセットプレー。それでもJ1の長身の選手のなかでは、高さだけでなく、かけひきや工夫が必要だと思っています。ハイレベルな試合のなかで、セットプレーからの得点は重要です。そこで得点を決めて勝ちを引き寄せられるようになりたいです。目標は6点、いや10点取ります。
--どんな一年にしたいですか。
 出場試合数も得点もアシストも、今まで以上の結果を出す。僕も20代後半になり、今年がいままで積み上げてきた人生で一番いい年だったといえる一年にしたいです。僕は子どものころからKAZUさん(三浦知良選手)に憧れていました。KAZUさんが20年以上もプロ生活を続けることができているのも、一年一年大切にサッカーをやってきた結果です。僕も、今年だけでなく毎年”一番いい一年”を積み重ねていきたいと考えています。
2013開幕戦にむけて
--開幕戦の相手、横浜F・マリノスの印象は?
 2010年のときは中村俊輔選手とマッチアップして、やられ放題だったので、今回は絶対自由にはさせないというリベンジの気持ちで向かいます。それに兵藤(慎剛選手)は、大学(早稲田)でも同学年でサッカー部のキャプテンをしていたので絶対に負けたくな相手です。
 ベルマーレの開幕戦がアウェイというのは最近なかったですよね。幸い、同じ神奈川県だしサポーターのみなさんもぜひ競技場に駆けつけてください。続くホーム開幕戦の相手、鳥栖も一昨年は同じリーグで戦っていた相手だし、負ける気がしません。スタートから勝ち点を重ねて、J1で旋風を巻き起こします!
(インタビューは2013.2.12に実施)

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